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お知らせ

米国特許商標庁(USPTO)が、製法クレームの特許適格性に関する審査ガイドラインを公表

Date.2012年8月10日


 米国特許商標庁(USPTO)は、Mayo Collaborative Services v. Prometheus Laboratories, Inc., 566 U.S. ___, 132 S.Ct. 1289, 101 USPQ2d 1961 (2012)Prometheus事件)を受けて、自然法則を含む製法クレームの特許適格性に関する審査ガイドライン(“2012 Interim Procedure for Subject Matter Eligibility Analysis of Process Claims Involving Laws of Nature”)を公表しました。

 

 ガイドラインによると、自然法則を含む製法クレーム(方法クレーム)の特許適格性の有無は、以下の3点を検討して判断するとしています。

 

1.  Is the claimed invention directed to a process, defined as an act, or a series of acts or steps?

(クレームされた発明が、行為、又は一連の行為やステップで定義されたプロセスであるか?)

 

 Noの場合、この基準は適用されない。

 Yesの場合、下記2.に進む。

  

2.  Does the claim focus on use of a law of nature, a natural phenomenon, or naturally occurring relation or correlation (collectively referred to as a natural principle herein)? (Is the natural principle a limiting feature of the claim?)

(クレームが、自然法則、自然現象又は自然に起こる関係若しくは相互関係(以下、「自然原理」という)の応用に焦点を当てたものか?(自然原理がクレームの限定的特徴となっているか?))

 

 Noの場合、クレームはBilski判決によるガイドライン(2010 Interim Bilski Guidance)に基づき、抽象的なアイディアか否か判断される。

 Yesの場合、下記3.に進む。

 

3.  Does the claim include additional elements/steps or a combination of elements/steps that integrate the natural principle into the claimed invention such that the natural principle is practically applied, and are sufficient to ensure that the claim amounts to significantly more than the natural principle itself?

  (Is it more than a law of nature + the general instruction to simply “apply it”?)

 (クレームが、クレーム発明に自然法則を統合した結果、自然原理が実際に利用され、かつ、クレームが明らかに自然原理自体を相当程度超える程度といえるまで、十分に追加的な要素、ステップ又はそれらの組み合わせを含むか?(それが、自然法則+それを単に応用する一般的な指示以上のものか?)]

 

 Noの場合、クレームは特許適格性を欠いており、拒絶される。

 Yesの場合、クレームは特許適格性を有しており、分析は終了する。

 

 今回の審査ガイドラインは、2012年7月3から適用されています。